2014年2月28日(金)〜3月5日(水)
「本とイラストレーション展」内山咲子・枝村雄二・増井千晶
多摩美術大学大学院を昨年卒業された3人。
在学中は、イラストレーター秋山孝さんのもとで学んでいらっしゃいました。
今回の展覧会では、「本とイラストレーション」というテーマで、
それぞれブックジャケットとポスターを制作し展示してくださいました。
内山咲子さんは学生時代からのテーマでもある「太宰治」。
鉛筆で描かれた、シンプルながらも繊細な作品は、
物語へと手招きしてくれるような印象です。
今回DMの作品も手がけた増井千晶さん。
増井さんは「あわれ」をテーマとしたイラストレーションを描いています。
取り上げたのは「小川未明」。
どこかもの哀しく、静かな世界がそこには広がっているようです。
枝村雄二さんは「SFmagazine」。
写真素材を使い、合成して、いかに効率よく空気感のある絵を描くか
ということに焦点を当てて制作されているそうです。
電子書籍の出現により「本」の価値がかわりつつある現在。
この展覧会は、そのなかで、商業利益の追求からはなれた「本」として、
人々が手にとって美しいと感じるような、本の世界を視覚化することを目的とされました。
それぞれの作品を拝見して、本とイラストレーションの関係を、
またあらためて考えてみたくなりまりました。
(き)