2014年3月7日(金)〜3月19日(水)木曜定休
「灘本唯人展」
今年、米寿を迎えられたイラストレーター灘本唯人さん。
これまでのお仕事の原画を中心にお借りして、展示いたしました。
この作品は、向かって右の目がシルクスクリーンで刷ってあり全く同じなのです。
その他の要素が違うことで、こんなにも雰囲気が違うのですね。
この作品は、灘本先生自身もお気に入りのシリーズだそうです。
1階にはカラーの作品を展示いたしました。
「女性を描くイメージがあるのか、男性を描く仕事の依頼は少なかった」
と灘本先生から伺いました。
この何ともいえない、アンニュイな表情の女性がやはり印象的です。
男性もどことなく影があって色っぽいです。
2階にはモノクロの挿絵のお仕事を中心に約120点展示いたしました。
何気なく描かれているような人物たち。
その表情や仕草から、その場の空気や音が聞こえてきそう。
人となりや、背景も見えるようです。
時代物の挿絵。
着物を描くときは資料などは見られないそうです。
幼い頃、ご実家の銭湯や、お姉様たちの着物をいつも見ていたので
自然に描けるとおっしゃっていました。
今回展示したものは、灘本先生のお仕事のほんの一部です。
膨大の量の作品たちは、
日本のイラストレーションの歴史のとても貴重な資料ともいえるのではないでしょうか。
灘本先生ありがとうございました。
(き)