PATER'S Shop and Gallery

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平川彰さんのワンデースクール

paters2007-09-14

12日のワンデースクールには幻冬舎デザイン室の平川彰さんをご講師にお迎えしました。イラストレーションがどのような過程を経て装幀されていくのかを見てもらうワークショップ、名付けてライブ装幀!!
参加者のみなさんには、装画を描いてきていただき当日はその絵と、モチーフにした本を持ってきてもらいました。それをずらーっと並べて一人ひとり講評していきます。その中から最後にお一人選んでいただいて、その人の絵で実際に装幀していくというワークショップです。短い言葉でありながら、とても的確にアドバイスしていく平川さん。毎日たくさんの人の絵を見ているからこそ成せることでしょう。
「僕は本が大好きです。出版社という所は本が大好きな人たちが集まって仕事しています。イラストレーターのみなさんも装画をやりたいのであれば、ただ絵を描いているだけでなく、やはり本が好きな人でないと安心してお願いしづらいですね。たくさん本を読んでください」との言葉を最後にいただいて、約1時間のコンペが終了しました。
  
今度は選ばれた一人の人の絵を使って、実際に装幀していきます。いつものお仕事の様子を皆で後ろから拝見するといった感じです。平川さんは普段のお仕事でも、まずは白紙の状態でPCの前に座って「さぁどうしよう」と考えていかれるとのこと。「ここの背景の色は重たいから取っちゃおう」「絵をもう少し横に伸ばしてみよう」と、その閃きの早いこと! 表1からはじまって、どんどん出来上がっていきます。最後は出力して実際に本にかけてみました。平川さんの動きにあわせて、真剣にモニターを見ているみなさんからも歓声や笑い声があがり、まさしくライブな一夜でした。

講義終了後に平川さんがぽつりと、イラストレーションというのは、イラスト+コミュニケーションなんだよね、と仰ってました。絵を描いてたくさんの人に見てもらって、いろいろ言われたり言い返したり。互いに理解を深めていって、いい関係を形作っていった結果が仕事として仕上がっていく。絵を描いて「よかったら使ってください」では終わらない、そういう自覚を持って取り組んでいきたいものですね。